「日本」は「水」に恵まれています。
雨期には、雨が降り「水」に触れる。
水道を開けば安心できる「水」が出る。
自動販売機でも「水」が買える。
その当たり前を、継続することが
とても難しい。
2010年 冬
とある男性は、大手水処理メーカーで
一般社員として働いていました。
サラリーマンです。
彼は、この年初めて後輩をもちました。
寒い冬の積雪が続く富山県で
彼らは、環境の厳しさに悪戦苦闘していました。
ある日
雪をスコップでかき分けながら
ふと
空を見上げ呟きました。
「この雪も水になるのに、
この広い世界には水を求めてる多くの人々がいるのに
僕は何をしているんだろう?」
2011年 春
とある男性は、大手水処理メーカーで
一般社員として働いていました。
しっかりサラリーマンです。
上司に富山県から香川県へ
出撃命令が下りました。
それがのちに、
新たな一歩となることに
その時 彼は、
気づきもしなかったのです。
2011年 夏
とある男性は、大手水処理メーカーで
まだ一般社員として働いていました。
まだサラリーマンです。
彼は、この年二人目の後輩をもちました。
熱い夏の日が続く香川県で
彼らは、仕事の厳しさに悪戦苦闘していました。
ある日
休息中に汗を拭いコーラをいっきに飲みほし
ふと
空を見上げ呟きました。
「僕は、喉が渇けば好きなものを買って飲める。
この広い世界には水を求めてる多くの人々がいるのに
僕は何をしているんだろう?」
2012年 秋
とある男性は、大手水処理メーカーで
引き続きまだ一般社員として働いていました。
引き続きまだサラリーマンです。
彼は、この年多くの後輩を持ちました。
紅葉が美しい香川県に、まだ彼はいました。
彼らは、とてつもなく大きな仕事の厳しさに悪戦苦闘していました。
集中砲火を浴び
まともな武器もない。
部隊は、まもなく全滅寸前
彼は、後輩を慰め振り向いた。
「衛生兵!!!衛生へーーーい!!」
振り向いた彼の眼には、数少ない部隊の仲間しかいませんでした。
彼は、励まし続け
本部に応援を要請しました。
「ジー・・・・ジ・・・
こちら、コード・・・いち・・はち・・ぜろ・・・・
応答願います。」
「ジー・・・・ジ・・・こちら本部、いちはちぜろ どうぞ」
「応援・・・ジー・・・ジジジジ
しかし、時は過ぎても応援は来なかった。
ある日
彼は、後輩達の姿を見て呟きました。
「まるでオモチャの兵隊だな」
2013年9月
彼は、脱サラしました。
途方に暮れ一人で日本各地を旅し
四国・・・
九州・・・そして彼は、東北沿岸で自然の怖さを知りました。
しかし、それは逆に
「失った自然は、取り戻すのに時間がかかる」と知ったのです。
彼は、東北の空を見上げ呟きました。
「僕を、多くの上司や先輩が大事に育て
エンジニアの基礎から教育し
僕は学び 時に壁にあたり
時に褒めて頂き、時に厳しくして頂いた。
僕は恵まれていた。
そして、僕は辞めてしまった。
僕は、これから何ができるだろう?
世界を変えたいなら、まず僕自身が変わらないと・・・。」
「日本」は「水」に恵まれています。
雨期には、雨が降り「水」に触れる。
水道を開けば安心できる「水」が出る。
自動販売機でも「水」が買える。
その当たり前を、継続すること
そして、この国の医療や電器産業の発展に欠かせない
「水」のエンジニアでいたいと
そして一人・・・。
また一人と彼には仲間ができました。
2015年4月1日(水)
彼は、仲間たちとトイソルジャーズ株式会社を法人登録し設立しました。